世界的なイノベーション競争の中で文教・科学を減少させているのは大きな問題であるし、就職氷河期世代などの持ち家率が顕著に下がっているにもかかわらず住宅政策(公的住宅や家賃補助)を消極化してきたこと(そして国際的に低水準を指摘されること)、なども再考すべきであろう。
その他についても長期的・戦略的に正しいかどうかを評価し直すべき時にきている。
財政赤字を膨らませた
税収不足という問題を問う
財政赤字が累積し、2024年において日本は、政府総債務残高/GDPでスーダンに次ぐワースト2位:236.7%(2025年はベネズエラに次ぐ2位:206.5%とインフレで若干低下)、敗戦直後の水準に並び、純債務残高/GDPでもレバノンに次ぐ2位:134.6%(2025年は1位:136.5%)という状態にあることは周知であろう。
日本の財政支出は国際的にやや小規模に属すのであるから、この赤字累積は税収が低過ぎることによる。またそうだからこそ増税で改善の余地ありと世界から見られてきたといえる。そこで次に、税および社会保険負担を調べよう。
表5-4は、OECD38カ国中データが揃う36カ国の国民負担率の順位(2022年)である。国民負担は税負担+社会保険負担で、それぞれに分けても示した。
同書より転載 拡大画像表示
すでにみた財政支出の対GDP比とある程度対応するが、ここでも散らばりはかなり大きい。
日本は対国民所得24位:48.4%(対GDPでは34.9%)で中位より下に位置し、負担は軽い方である(ただしその使い道に対する国民の納得感・満足度は低く、負担忌避の志向も強いという問題がある)。
また税負担率と社会保険負担率も国によってかなり異なり、日本は税が29.4%、社会保険が19.0%と、社会保険負担が高いグループに属す。







