成長する米国&世界に投資する最強のFIRE計画(プロジェクト)

中国はなぜ、ゼロコロナ政策から脱却できないのか?日本にもインフレが来ているというのに、賃金上昇が期待しにくい日本人はどうすればいい?

2022年12月1日公開
ポール・サイ
facebook-share
x-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事
2

【読者からの質問に答える】米国株のETFや投信に投資してマイナスになってしまった。どうしたら良いのか?

 今回は最後に、読者の方から来た質問を取り上げてみたいと思います。

 「QQQとアライアンス・バースタインの米国成長株投信(為替ヘッジなし)に投資しています。今はマイナス状態で、どうすればいいか迷っています」とのことでした。

 質問者は70歳の方です。ここでは本連載の読者のために、一部回答してみたいと思いますが、私が配信しているメールマガジンでは、もっと詳しく回答しようと考えています。

 「QQQ」というのは、NASDAQ100指数に連動する有名なETF(上場投資信託)ですね。

 具体的な数字はここでは伏せますが、質問者の方は、QQQの方が損が大きいと書いていて、現時点までで結構大きなマイナスリターンになっているようでした。

 米ドル/円相場はここ1ヵ月ほどは米ドル安・円高になっているものの、それ以前はかなり大きく米ドル高・円安が進んでいました。そのため、QQQは為替を含んだ円ベースで見ると、ピークから14~15%しか下落していません。

 ですから、詳細がわからない点はありますが、おそらく質問者の方がQQQと仰っているのは、QQQと同じようにNASDAQ100指数に連動するETFの中で、為替ヘッジつきのものなどではないかと推測します。

 米国株投資の役割の1つは為替の分散です。なので、為替ヘッジつきのものは私はお奨めしないです。

 さらに、中長期で見れば、これから為替は円安方向に動く可能性が高いと私はみています。為替ヘッジをつけるとヘッジコストもかかります。乗り換えるなら、短期的なタイミングを見計らって、少し円高になった時期に、為替ヘッジなしのものに乗り換えることが考えられるでしょう。

投信の運用方針は、ほぼすべての運用会社が似たり寄ったり。大きく異なることの1つは手数料!

 質問者の方が保有しているもう一方、アライアンス・バースタインの米国成長株投信ですが、これは資料を見てみました。

 私が配信しているメールマガジンではいい投信の見分け方を詳しく説明する予定ですが、ここでは簡略に書くと、投信の資料を見ても、その投信の善し悪しは判断しづらいところがあります。たとえば、投信の運用方針は、ほぼすべての運用会社が似たようなことを書いているのです。

 違いが出るのは運用成績と運用会社の信用と手数料です。

 アライアンス・バースタインの米国成長株投信を野村證券で購入すれば、購入時に3.3%もの販売手数料がかかってきます。また、この投信では毎年、信託報酬が1.727%かかります。この2つを合わせると、コストはかなり高いと言えるでしょう。

 株価指数を3%程度上回るような運用を中長期的に続けるだけでもかなり大変なことですので、1.727%を毎年払うとなると、かなりの足枷になります。日本のアクティブファンドの手数料はとても高いです。これは業界全体の問題です。

 これだけコストが高いのなら、他のものに乗り換えた方がいいと思います。損失を確定させることで、他の譲渡益と相殺し、税金を減らすこともできます。

米国株のETFへ投資するなら、為替ヘッジつきのものと為替ヘッジなしのもの、どちらが良いのか?

 では、どこに乗り換えるのがいいでしょうか?

 まず、QQQのようなNASDAQ100指数連動型の金融商品ですが、その中身はかなりハイテク寄りで、リスクは高い方になります。

 しかし、長期的に運用するのであれば、アライアンス・バースタインの米国成長株投信よりもQQQに軍配が上がります。長期運用であれば、成長性の高いハイテク株に投資した方が高リターンが得られると考えるからです。米国成長株投信はハイテク株をオーバーウェイトしているものの、42%しか持っておらず、58%はヘルスケア・消費財銘柄になっているのです。

 先ほどもちょっと書きましたが、QQQのようなNASDAQ100指数連動型の金融商品に投資するなら、為替ヘッジはついていないものに投資することをお奨めします。

 米国市場上場のETF、本家QQQには為替ヘッジはないと思いますので、これに投資すればいいでしょう。

 また、QQQと同様のNASDAQ100指数に連動するETFは東証にもいくつか上場していて、こちらには為替ヘッジつきのものも、為替ヘッジがないものもありますが、東証上場のNASDAQ100指数連動ETFに投資するなら、為替ヘッジがないものを選ぶのが良いでしょう。

 また、QQQと似たような米国市場上場ETFでは、XLK、FTEC、VGTなどもお奨めです。

似たような中身で信託報酬の差はなんと43倍! あなたはどちらに投資しますか?

 米国成長株投信についてですが、こちらはS&PのETFに乗り換えた方がいいでしょう。たとえばS&P成長株ETF(SPYG)です。

 SPYGは情報技術セクターを44%持っていて、米国成長株投信はこれが42%ですから、ほぼいっしょです。しかし、SPYGの信託報酬は0.04%しかありません。米国成長株投信の信託報酬はこれの43倍もあります!

 米国市場上場の株式やETFを購入する時にかかる取引手数料は証券会社によって異なりますが、主要ネット証券では0.495%以下です。

 さらに最近では米国市場上場の一部ETFの買付手数料を無料とする施策を行っているネット証券も目立ちます。その一方、米国成長株投信の販売手数料は先ほど書いたとおり、3.3%です。取引にかかるコストの差は歴然としています。

 質問者の方のポートフォリオ全体の構成がわかりませんので、コメントしづらいところがありますが、70歳という年齢を考えると、ある程度、リスクを減らすか、徐々にリスクを減らし始めた方がいい時期だと思います。

 QQQはリスクが高く、期待リターンも高めです。SPYGは中の上ぐらいのリスク・リターンです。

 70歳とのことですので、どちらかというと、SPYGの方に少し重点を置いて投資してもいいのではないかと思います。

 最後にポートフォリオに債券を組み込むかどうかですが、インフレ率が高い状況ですので、債券は実質的な譲渡益をあまり大きくは期待できないと思います。債券をもし組み込むとしたら、「ポートフォリオの一部を現金にしておくぐらいなら債券にしておこう」といった程度の考え方がいいのではないかと思います。

 

●ポール・サイ  ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。

※メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」募集中! 米国株&世界の株の分析が毎週届き、珠玉のポートフォリオの提示も! 登録から10日以内の解約無料。


ダイヤモンド・ザイ 2026年12月号好評発売中!
年200万円利用で高級ホテル宿泊券がもらえる!最強ゴールドカードを検証! ダイヤモンド・ZAi無料会員登録はコチラから 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!日本株の売買手数料が完全無料(0円)に! クレカ積立の還元率が業界トップクラスなのも魅力! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の公式サイトはこちら! 三菱UFJ eスマート証券(旧:auカブコム証券)の魅力を徹底解説!日本株の売買手数料が完全無料(0円)に! クレカ積立の還元率が業界トップクラスなのも魅力! 楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

株で1億円を作るワザ
家計を救う!株主優待
iDeCo入門


12月号10月21日発売
定価950円(税込)
楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[株で1億円を作るワザ]
◎巻頭インタビュー
橘玲が教える!「プアジャパン」時代のお金の守り方・増やし方
◎巻頭企画
ZAiの最新理論株価で判明!
増益割安&高配当の2大割安株ランキング

●人気20銘柄の最新割安度・割高度を公開
●割安株ランキング&プロの注目銘柄

◎第1特集
30代で達成も!最高10億円!
株で1億円を作るワザ

●[手法1]株ノートに記録
リョウジさん/株億太郎さん
●[手法2]高配当株に投資
配当君さん/かげやまさん
●[手法3]投信・優待株を売買
株_熱中症さん
●[手法4]割安・成長株を売買
のぶのぶ野郎さん/シンさん
●[手法5]順バリスイング
りんたんさん
●[Column]達人3人の座談会
ちょる子さん・桶井道さん・たぱぞうさんは
AI・半導体株にどう向き合う!?

◎第2特集
プロがガチ選出!
家計を救う!株主優待ベスト72

●優待名人・桐谷さんが力説!株主優待の底力
「ドン底の私を救ったのは株主優待でした」

●おトクで儲かる!株主優待神7
●予算別 インフレに勝てる!最強の優待株
●どんどん利回りアップ!長期で増える優待株
●新設優待利回りランキング

◎第3特集
保有株の見直し・余った枠の使い方など
NISAの年末駆け込み"ToDoやることリスト"

●保有株と投信は必要に応じて売却・乗換えを
●余剰資金があるなら株を購入&積立を増額

●金融機関の変更手続きは12月中旬まで
●旧NISAで買った株や投信を整理
●ザイ読者のリアルなNISA年末戦略

◎別冊付録
iDeCo入門第4回
「どこで始める?ネット証券&銀行のサービス比較」

●マンガで理解
口座選びで差がつく!3つのポイントを比較

●iDeCo口座の選び方 ネット証券5社/銀行6行
●口座開設の実践編
マイナカードを手元に総合口座を解説
審査完了後に手続きを開始

◎短期集中連載
株好きアイドル[ラフ×ラフ]高梨結VSザイ部員
スイングトレード株バトル最終回
トレード振り返り!勝敗のターニングポイントは?

◎いつもの連載も充実!​
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.27
「大雨被害にどう備える?」
●17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略Vol.22
「細かく積上げるのがスキャル流」
●おカネの本音!VOL.52 西野亮廣さん
「お笑いも映画も舞台も!大きな夢をかなえる“稼ぐ力”のつくり方」
●10倍株を探せ!IPO株研究所2026年9月編
「半導体株が失速する中で中小型株に注目が!」
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.120
「国債は満期まで?恋はどこまで!?」
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「地価と物価高騰で大打撃!老人ホーム費用が高騰!入居先の選び方と落とし穴」
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ!
「100本中10本が減配し利回りもダウントレンド!」
●ザイクラブ拡大版!1カ月で1番上がる株を当てろ!
「9月後半はAI・半導体株の復調機運が追い風に!」


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


ザイクラブ・アンケートはこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報